ABM(AccountBasedMarketing)の概要と背景について

近年、マーケティング分野でABM(AccountBasedMarketing)という言葉を耳にするようになりました。ABM(AccountBasedMarketing)とは、ターゲットに設定したアカウントへ、基礎的・総合的な情報に基づいて分析し策定した、最適なプランによってアプローチするマーケティング手法の1つです。ここで言うアカウントとは、取引先企業であり、その中でも自社にとって価値の高い取引先を選別した上で、ターゲットに設定します。アカウントは、もともとは取引口座を意味する英単語であり、そこから取引先企業を指す用語として用いられるようになりました。

この手法は、広い範囲から見込み客を獲得してから、徐々に絞り込みを行う従来のマーケティング手法とは異なり、自社に利益をもたらし優良顧客となり得る潜在能力の高い企業を最初に絞り込んだ上で、狙いを定めてアプローチします。そのため、企業が抱える課題やニーズに適した提案が可能であり、企業にとって最もふさわしいサービスを提供する事ができる手法です。提案するプランや提供するサービスは、顧客を理解した上で初めて最適なモノが導き出せるため、初めにターゲットを設定するこの手法は、効率的で成果が出やすい手法と言えます。もちろん以前からある概念ではありますが、あらゆる情報と多角的視点を必要とするターゲット選定や、プラン・サービスを導き出すためには、膨大な量のデータの管理・分析を必要とします。

そのため、最優良の企業1社もしくは数社へのアプローチに留まる特別な対応でした。しかし、近年の技術革新により情報テクノロジーは飛躍的に進化したため、現在は、多くの顧客をターゲットにできる手法として認識が変化しました。技術革新により、その存在感を高めたABM(AccountBasedMarketing)という手法について、ぜひ今後、ご注目ください。

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